2016年7月12日火曜日

白い尻尾の謎

こんにちは。バイクカフェ カイエンドーです。

さて以前ちらっと触れたことがありましたが、ラレー クラブスポーツの
リアフェンダーの端は白く塗装されています。
泥除けの端だけ白い塗装です。

これには実は理由があります。(そういうデザインだと言われたら身も蓋もありませんが...)
このクラブスポーツはラレーのクラシックモデルの車種です。
概ね1920年代から30年代、イギリスで発達したロードスター型自転車やクラブモデルと呼ばれる
競技用のロードバイクとは異なる、サイクリングに主眼を置いたスポーツ車の先駆けとなった
車種を再現したモデルになります。

ところで1930年代といえば欧州でも第二次大戦に突入した時期です。
ヨーロッパでは戦時中の自転車やオートバイは、夜間に目立ちにくくするため、
後ろの反射板を外しているのが通例でした。
が、さすがに反射板なしだと視認性に難があるため、敵には見つかりにくいけど
ほどほどに視認性があった方がよい、という理由で泥除けの後ろが白く塗装されていました。
(当時の車体色は黒が圧倒的に多かった)
オートバイでもツェンダップやBMWの古いものにはこの塗装があります。

そしてヨーロッパでは、昔の自転車やオートバイといえばすべてこの白い尻尾、
白い尻尾と言えばビンテージの自転車やオートバイ、という風にアイコンとして定着しています。

そのため、クラシックモデルのアイコンとして白く塗られているわけです。

こちらはスイス陸軍の軍用自転車です。
上から50年代、70年代、90年代のもの

こちらのスイス軍の自転車も泥除けの端が白く塗装されています。
(平時は反射板とテールライトを装備していたそうです)

実際の視認性がどうだったのかはわかりませんが、こういう理由があるそうです。


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