2019年3月20日水曜日

12速、11速のギア比

ついに当店でもSRAM Eagle 12速が出ました。ありがとうございます!(店長の私用ではないです、念のため)

高級感あふれる(?)赤い箱

10-50T、でかい!180mmのブレーキローターよりでかい!
CrMoの板材から打ち出したコグをピンで接合したSRAM独自のフルピン構造、こんな巨大でも450g!定価¥26000は伊達ではない!

SRAMはGX以上の11速は専用のXDドライバーというフリーが必要なので、XD対応のハブでしか使えません。その代わりトップギアが10Tになっています。
GXの廉価版、NXは従来どおりのハブで使える11速です。
12速になるとEagleの名前がつきます。上の写真はGX Eagleです。

で、結局MTB12速のギア比ってどうなん?ということで表にしました。


一番左から、以下の構成を表しています。縦軸はギア比です。小さいほど軽いギアです。

3x9 (Shimano XT M760)
チェーンリング:42-32-22T
スプロケット:11-13-15-17-20-23-26-30-34T

1x12 (SRAM GX Eagle)
32T
10-12-14-16-18-21-24-28-32-36-42-50T

1x11 (SRAM GX)
32T
10-12-14-16-18-21-24-28-32-36-42

1-11 (SRAM NX)
32T
11-13-15-17-19-22-25-28-32-36-42

1-10 (Shimano Deore M6000)
32T
11-13-15-18-21-24-28-32-37-42

これを見ると、Eagleだと3x9のアウタートップ以外のほぼすべてをカバーできています。重いギアは3は欲しい、軽いギアは最低でも1以下、できれば0.8以下ははしいところですが11速GXも50Tがないだけでほぼ同等です。フロント32Tだと50Tで0.64の超軽いギアが得られます。急な激登りの救世主になるかもしれません。
状況によってはフロントは30Tにするか34Tにするかという選択も考えられますが、この場合でも10Tと50Tのおかげで十分余裕のあるレンジが得られます。
11速GXでもほぼフルレンジをカバーできていたのですが、12速で完成したといえます。

ところでNX11速、専用ハブが不要なのですが10Tがないため精彩に欠けます。32Tだとトップ2.9、ロー0.76とギリギリです。
トップが欲しいと思ってフロント34Tにすると、トップ3.09が得られますがローが0.81になってしまいます。逆にフロント30Tだとロー0.71の代わりにトップ2.73です。痛し痒しです。

ぶっちゃけ一番右のデオーレ10速とトップローは変わらないので、1枚余分にギアが欲しい場合以外はあまり代わり映えしません。とはいえ、この1枚増えて細かくなるギアがレースシーンのシビアな状況でものを言うので、レース志向の方にはNXは低コストで導入できる良い機材といえます。
(2019年現在、シマノがSLXまで11速になってしまった!こっちのほうが安いぞ!)
そう考えると、デオーレ10速はGXのクランクセットくらいの値段で一式揃ってしまうのでこれはもうお値段異常です。

逆に趣味で山に行く場合には、レースと違ってタイムを気にせず好き勝手走ればいいので、トップとローのギア比が重要になります。つまり上のGX11速とNX11速の議論、実は非レース志向のライダーにとって重要になってくるのです。
細かい中間のギア比が欲しい場合には、重いほうか軽いほうで我慢すればいいのです(レース以外では)が、トップとローはそれ以上重い/軽いギアがないため問題になります。
特に山まで自走アプローチが基本のアドベンチャーバイク、1xにするならEagleの方が舗装路の巡航性能も得られて良いかもしれません。

結論:趣味の人こそ超高いEagleを!見た目もかっこいいぞ!

店長のRadar、Eagleにしようかな...

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