コースターブレーキは国内ではあまり馴染みのない部品ですが、北米ではメジャーなようで、シティーコミューターなどに幅広く採用されています。
日本国内ではビーチクルーザー用の部品として認知されていると思います。右がコースターハブのアップです。黒いハブなので見た目わかりにくいですが、このハブ内部にブレーキ機構が入っています。
かなり独特な動作をするコースターブレーキ、正直なところ動作機構がよくわからなかったので、店長のクルーザー用に用意したコースターハブを分解してみました。
と、その前に、コースターハブについておさらいしておきましょう。上の写真がコースターハブです。写真手前側にスプロケット(シングルスピード)を取付けます。写真上側の棒はブレーキアームです。これとチェーンステーを接続します。コースターブレーキの動作ですが、上記写真の青い矢印方向、通常の方向にペダルを回すと普通に進みます。逆向きの赤い矢印方向、つまり逆回転するとブレーキがかかります。漕がないと転がります。トラックバイクの直結ハブとは違ってフリー機構があるため転がることができます。直結とは全く別物です。
こちらがシマノ CB-E110 コースターハブの部品図です。これだけだとどういう仕組みなのかよくわかりませんね。
はい分解しました。これを見ていきましょう。
と、その前に、コースターハブについておさらいしておきましょう。上の写真がコースターハブです。写真手前側にスプロケット(シングルスピード)を取付けます。写真上側の棒はブレーキアームです。これとチェーンステーを接続します。コースターブレーキの動作ですが、上記写真の青い矢印方向、通常の方向にペダルを回すと普通に進みます。逆向きの赤い矢印方向、つまり逆回転するとブレーキがかかります。漕がないと転がります。トラックバイクの直結ハブとは違ってフリー機構があるため転がることができます。直結とは全く別物です。
左写真、一番左側が途切れていますが、ハブシャフト端がブレーキコーンです。上の図面の(6)です。中央の2つある瓦型が(8)ブレーキシューです。
右写真のネジが切られたこの部品が(11)ドライバです。右端の溝にスプロケット(シングルなのでギア1枚です)を取付けます。
こちらはハブ内部をドライブ側から見たところです。ベアリングの奥に見えるネジが切られたものが(9)クラッチコーンユニットです。このネジがドライバのネジと噛み合うようになっています。
さてこれだけではさっぱりなので、内部構造をポンチ図にしたのが下図です。
と、こんな感じで動いているみたいです。
ここらへんで鋭い方はお気づきかと思いますが、ベアリングに付いているグリスとドライバやブレーキシュー周りについているグリスの色が違うことに気づかれましたでしょうか。こちらは新品なので古いグリスではありません。
このグリスです。シマノ ローラーブレーキグリス
これはローラーブレーキに使うグリスです。金属製のブレーキシューと金属製のハブボディが直接こすれると大変なことになるので、グリスが封入されています。キャリパーブレーキなどに使われる乾式のブレーキと異なり、金属同士の間で高圧になったグリスの剪断抵抗を制動力に用いています。つまりコースターブレーキのシューもローラーブレーキと同じく、グリス切れにならない限り交換の必要はありません。
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