当店では部品持ち込みでの修理やカスタマイズも大歓迎です。
また、旧車のレストアも得意としております。
今日はレストアのご紹介をしたいと思います。
当店のレストアで重視するポイントは次の3点です。
1. 安全
2. ご予算
3. 完成時の外観
<安全>
旧車や長期間放置した自転車は思いもよらない箇所が痛んでいたり、
致命的な損傷が加わっていることがあります。
自転車は天下の公道を走行する軽車両として、道路交通法と道路運送車両法で
その細則が定められております。
それ以前に、そもそも人間を乗せて時速20㎞以上で走行する乗り物です。
乗員と他の交通に対する安全はすべてに優先すると当店では考えております。
そのため、貴重な旧パーツであっても安全上好ましくない場合には
ご相談の上新規パーツへ交換しております。
錆で固着したシマノ600(アルテグラのグレード名が付与される以前の旧品)ブレーキは、
安全性を考慮して現行品へと交換した。
元々のグレードから現行アルテグラを用いてもよいが、
オーナー様の意向によりそこまでのグレードは必要ないと判断し、
カラーリングを重視し色味の近いTiagraを選択した。
<ご予算>
次に新規パーツへの交換、または錆や塗装の修復、
安全上問題はないが美観上問題のあるパーツについては、
お客様のご予算の範囲内に収まるように事前検討を重ねてからの施行となります。
ディレイラーのパンタグラフ以外はすべて分解整備し、元パーツを用いOHを行った。
塗装も同色の塗料を入手し違和感なく修復した。
状態が非常に良かったため、部品代を除くと工賃は8万円程度に収まった。
こちらのLegnanoは当店がイタリアで購入する直前まで前オーナーが整備を重ねて
60年代後半、新車当時のパーツ構成で維持してきた。
次のオーナー様で4代目となる。
<外観>
最後に、安全性とご予算を考慮しつつ、オーナー様の目指すスタイルに基づいて
外観の仕上がりを決定します。
当時のパーツを極力用いて往年の姿を保存したいのか、
旧フレームに最新パーツを盛り込んだレース仕様に仕上げるのか、
オーナー様にとってはある意味最も重要な点といえるでしょう。
当店では以上のプロセスを経て作業を行っております。
古い自転車を維持する場合には、一度で完全にレストアするのではなく、
まず安全に走行できる状態に直してから、徐々に気になる部分を詰めていく
という方法もあります。
XTR (M950)のBBオーバーホール。
ボールベアリングと平ベアリングの併用はこの時代のXTRとDuraに特有
線接触の平ベアリングは異物に極めて弱いため細心の注意が必要となる。
自転車の部品は時計やカメラのような精密機械よりはサイズが大きく強い力が加わり、
自動車・単車や産業機械よりは加わる力が弱いが細かいという、
両者の中間程度の微妙なサイズ感かもしれない
もちろん旧車だけではなく通常の修理、整備なども承っております。
自転車は適切な整備で寿命が何倍にも伸びますし、
常にベストな走行性能を保つことができます。
ご予算に合わせた修理をご提案しておりますので、お気軽にお問い合わせください。
次回は90年代のマディフォックスレストアの事例をご紹介したいと思います。
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