当店ではよくある古いRDの分解整備についてご紹介です。今回良い状態の80年代前半のスポルティーフに整備入庫していただきました。
で、RDのみ写真に撮っていたのでその詳細です。他はinstagramにちょこちょこ写真を流しましたので、ご覧頂いている方は「ああ、あれか」と思っていただければと思います。
ものはサンツアー α5000です。1982年くらいのサイクロン7000(シマノ600対抗馬)のひとつ下のグレードです。
いきなりですがきれいになりました。あとはグリスアップして組付けて完成です。なおこの時代のサンツアーはロゴの印刷が弱いのでディグリーザーの種類と使用方法には気を遣います。何も考えずに拭くと綺麗サッパリロゴが消えます。
小さくて見づらいですが、サンツアーロゴの下のラインに調整ネジのHとLの表記が白抜きで表現されていてハイセンスです。良いデザイナーの仕事でしょう!
プーリーとベアリングは概ね現代の8速用で代替できます。(今回はそのまま使います)なおベアリング、webの自転車界隈だと「ボールベアリング」をベアリングと呼称する妙な風習が定着していますが、本来は英語のbearが語源で「耐えるもの」「保持するもの」という意味で、軸受として軸荷重に耐えて支えるものをベアリングと呼びます。この写真の金属の円筒みたいなものもベアリングです。プレーンベアリングという種類です(スリーブって呼んでもいいですけど意味合いが異なってくる)。テストに出ますのでしっかり覚えてください。
なお、だいぶ前にシマノ600(アルテグラの名前がつく前)の分解をしたときは、プレーンベアリングがセラミックス製でしかもグリススリーブが設けられた、現代のものと設計的にはほぼ同等のものでした。
サンツアーのシマノ対抗馬、サイクロン7000はこのα5000と同じ設計だったのでシマノの方がサンツアーより一歩上の感があります。
サイクロン7000、型番が7なのはシマノの600に対抗してらしいですけど、そういうとこだぞサンツアー。