2017年7月31日月曜日

クルーザー入荷してます!

こんばんは。バイクカフェ カイエンドーです。

春はあけぼの、夏はクルーザー、
レインボークルーザー入荷してきております。

左 26Mens ¥30,400 (税別)
右 26Mens ブラックコンポーネンツ ¥32,400(税別)

レインボーの人気カラーは一度メーカー欠品するとなかなか入荷がなくなります。
右のミルウォーキー2、こちらはマットブラックとオレンジです。
かなりの人気カラーですのでお早めに!
左のレッドxアイボリー、個人的にいちごショートと呼んでいます。
新色ですね。オーセンティックなアメリカっぽさが◎です!

20カムハイウェイ ¥36,400(税別)

20インチカムハイウェイシリーズはコースターブレーキではなく、
前後ともハンドブレーキになっております。
初めての方でも乗りやすいですね。
カラー展開も豊富ですのでお気軽にお問い合わせください!

レインボーは四国地区ですとメーカー配送料2400円がかかりますが、
夏の間のみ当店持ちといたします。
従って、上記のお値段から2400円引いたお値段になります。

レディースも続々入荷してまいりますのでお見逃しなく!

<お知らせ>
8/2(水) 8/3(木)の2日間は都合によりお休みとさせていただきます。
申し訳ございません。

2017年7月26日水曜日

レストア中

こんばんは。バイクカフェ カイエンドーです。
遅々としていたレストア中のRegnano、完成が近づいてきました。


RDも分解できるところまでバラして洗浄、グリスアップします。
パンタグラフ構造はカシメられているため分解できませんので、
隙間からディグリーザーで洗って浸透潤滑剤を染みこませます。


このネジ、トップとローの調整用のネジですが、
端がきれいに球状に丸められています。
現行のシマノ製RDでも、上位機種以外は普通のネジなので
切れっ端になっています。
こちらは40年以上前の普及価格帯グレードなのですが、
流石はカンパニョーロ、手の込んだつくりです。


塗装が大きく傷ついたトップチューブ、これも、

あばたをパテで埋めてサフを吹いて、

塗装は薄く数回重ねます、

できました、あとはクリアーを重ねて吹いて、
コンパウンドで磨いて完成です。

あとはホイール組みとパーツの組み付けです。
来週には完成する予定です。
このRegnano、老兵ですがなかなか良い自転車に仕上がりそうです。

2017年7月23日日曜日

夏は

こんばんは。バイクカフェ カイエンドーです。
梅雨も明け夏休みも始まり、夏も本番になりましたね!

ところで、かの枕草子にも春はあけぼの、夏はクルーザーとあるように
夏はクルーザーの季節です。


なぜ夏がクルーザーなのかというと、
トレイルは藪に覆われ虫だらけになるのでMTBは無理、
アスファルトの照り返しでひからびるのでロードも無理、
つまりクルーザーでゆるっと海辺を流すしかないのです。

というわけで、夏の間はクルーザーを強化したいと思います!
レインボービーチクルーザー各種、四国は本体価格にメーカー発送料がかかりますが
夏の間は送料分を当店で負担いたします!
夏の間というのもばっくりしていますが、概ね蝉が鳴いている間が夏ですね。

ちなみにクルーザーですが、それほど高い乗り物ではありません。
シンプルで重量を気にしない造りのため安価です。
だいたい2万円~5万円くらいですね。
下手するとビンディングペダル1セットより安かったりしますね。

さらに!愛媛ビーチクルーザークラブも随時会員募集中!の模様です!たぶん!
クルーザーの楽しいイベントもありますよ!
こちらは会長の愛車ですね。
チョッパーカスタム!

ところで、これは裏技なのですが、長距離がやや苦手なクルーザー、
車に積み込むにも図体がでかくて何かと不便です。
ですが、伊予鉄のサイクルトレインを使うことで、
電車で運ぶことができます。
伊予鉄webサイトはこちら

この時期はクルーザーで海辺を流すと最高ですね。
三津の町並みを走るのにも最適です。
当店は伊予鉄三津駅から徒歩5分、クルーザーなら1分30秒くらいです。
修理・カスタムのご用命も承っております。
遠くてなかなか・・・という方も電車をご利用いただくことで
ぐっと近くなるのではないでしょうか?

というわけで夏はビーチクルーザーを強化していきたいと思います。
入荷しましたら随時Facebookとブログでご紹介します!
お楽しみに!

2017年7月19日水曜日

山へ行ってきました

こんばんは。バイクカフェ カイエンドーです。
今日は定休日でしたので山へ行ってきました。


 と言ってもトレイルでもなければヒルクライムでもありません。
旧中山町(現伊予市)佐礼谷の陶房Kibiさんにお邪魔してきました!


こちらの工房では砥部焼の技法で製作をされております。
白地に青い模様が涼しげでこれからの時期に良いですね。


おもしろそうなイベントを発見!ゴザ市ですよ!
来週7/23(日)に開催されるようです。
ヒルクライムのついでに訪れてみてはいかがでしょうか?


中山町佐礼谷は静かな山あいの集落、夏は蛍が飛び交うそうですよ。
色々と店長好みの案件(林道とか建物とか)がありそうでしたので
今度はゆっくり訪れてみたいと思います。

なお佐礼谷地区には国道56号から犬寄峠を越えても行けますが、
JR伊予大平駅から県道225号線でヒルクライムしても行けます。
300-400mくらいでしょうか?

峠から望む下界


とか言いながら今日は動力付の乗り物で上がりました。
次は自走します...

2017年7月16日日曜日

消えたパーツ

こんばんは。バイクカフェ カイエンドーです。
さて先日お客様とお話していたのですが、

これ

この蹄鉄みたいな物体、これが一体何か皆様覚えておりますでしょうか。

これはブレーキブースターという部品ですね。
Vブレーキが出始めの頃、カンチブレーキと比較し強力な制動力で
フレームがたわむのを防ぐため、フレームの補強として用いられました。

フレーム側がたわむと制動力が逃げるので、これを付けるだけで
ブレーキの効きが良くなるという、トライアルライダー必携の
お手軽グレードアップパーツでした。


こんな感じでブレーキに取付けます。

MTBのディスクブレーキ化に伴い、気がついたら廃盤になっていました。
トライアルですら今ではディスクブレーキが標準のご時世です。
歴史の表舞台からひっそりと去って行ったアイテムです。

逆に今ではVブレーキの効きを甘くする目的で、ブレーキモジュレータ
という部品が付いていることがあります。
大手メーカーのクロスバイクだとフロントに付いていることが多々あります。
昔はブースター入れてもまだ効きが足りない、とリムを
ヤスリで削っていたのに、効きを悪くする部品があるとは...

なおブレーキブースター、ただのアルミ板をU字に切った物でも代用できます。
Vブレーキの効きが足りないときはお試しあれ。

2017年7月12日水曜日

ホイールの力学

こんばんは。バイクカフェ カイエンドーです。
今日はホイールのお話です。

前回、ホイールのリアエンド幅(OLD:オーバーロックナット寸法)
についてちらっと触れましたが、ロード系の130mmと
MTB系の135mmが一般的です。
(新しい規格の142mmのスルーアクスルもありますね)

今日はなぜ130mmと135mmがあるのかという疑問にお答えしたいと思います。

結論から言うと、ホイール強度が必要なMTBでは135mmが採用され、
強度が必要ないロードではQファクターやチェーンラインの点で有利な
130mmが採用されたということです。

今日の本文はおしまいです。

...あまりに身もフタもないのでもうちょっとお話ししたいと思います。

図1. ホイール断面

こちらはホイール断面の図です。
スポークはリムからハブの両端に斜めに出ており、
基本的な三角トラス構造をしています。

図2. リムに水平な負荷がかかった時の図

つぎにリムに水平方向の力が加わった(バイクを傾けた、または横からの衝撃など)
の状況を考えます。
水平方向の力(青)は、スポークを圧縮する力(オレンジ)と
スポークを引っ張る力(緑)に分かれます。
ここでオレンジ側だけに注目すると、
ハブとスポークの作る角度をθとおくと、スポークにかかる力は
F/cosθと表せます。
θが小さいほど、つまりハブの幅が広いほどスポークにかかる力が小さくなります。
そのためエンド幅が広い=ハブの幅が広いとホイールの強度が上がります。

カメラの三脚を立てるとき、脚を狭めた状態より大きく開いた方が
倒れにくいですね。それと同じです。

さてついでに、
我々バイクメカニックがホイールを組むとき、どのようにして
スポークテンションを決めるのでしょうか。
概ねスポークのテンションには許容範囲がありますが、
ライダーの体重と好みに併せて調節します。
図3. スポークをトラスと近似した図

図3は、ホイール断面の三角形をスポークを2辺としたトラスに近似した図です。
静止状態において、ライダーの体重はハブ軸を押す力Fとしてこのトラスに作用します。
このトラスの水平方向の分力とFH、スポーク方向の分力をFSとおいて、
トラスの力の釣り合いから
FS=F/cosθ
FH=FS sinθ
の2式が得られます。
ロードバイクの場合、荷重はフロント45%、リア55%になると言われています。
この式と体重からスポークに作用する圧縮力を求めることができます。
次に、ホイールを横から見た図が下の図です。

図4. 静止状態でスポークに作用する力

ハブにかかった荷重は、下側のスポークを圧縮し、上のスポークを引っ張ります。
スポークにはあらかじめ張力がかけられています。
つまり、下のスポークは張力を緩めるられる方向に力が加わり、
上のスポークはより引っ張られる方向に力が加わります。
このとき、スポークの張力が弱すぎると、下側に来たときに座屈して
スポークが破壊してしまいます。
逆に、張力が強すぎると上側に来たときにスポークの引張強度を越えて
やはりスポークが破壊してしまいます。(その前にリムやハブが変形しますが)

そのようにならないように、ライダーの体重と上記の式から
適正なスポークテンションの範囲を求めておきます。
その上で、好みに合わせて固め、柔らかめの調整を行います。

なお、これはあくまで静止状態の話であって、さらにラジアル組に近似しています。
リアホイールには駆動トルクが重畳され、そちらが支配的で、
そもそもクロス組の場合にはもう少し異なってきます。

というわけでホイールを組むときにはこのようにややこしいのですが、
私はめんどくさいのでホイールサイズ毎に近似した三角形を使って
計算しています。
(近似に近似を重ねてかなーりどんぶり勘定な計算ですが!)

リア12Hでトリプルバテッドスポークでテンション激高カチカチホイールで!
とかそういうシビアなオーダーの場合にはちゃんと計算しますよ!ご安心ください。

リアの駆動トルクに関してはまた次回にでもお話ししたいと思います。

2017年7月9日日曜日

錆びないイタリア製?

こんばんは。バイクカフェ カイエンドーです。

さて今日は謎のタイトルですが、レストア中のRegnanoについてです。


おそらく1970年代前半か1960年代後半のものです。
仕入れる直前まで前オーナーが乗っていたとのことで、
かなりくたびれてはいるもののきちんと整備された個体です。
今回はフルレストアしての納車です。


 BBを開けてびっくり、めちゃくちゃ綺麗ですね。
イタリアで保管されると錆がほとんど出ませんね。
(地下室か納屋だと思われるので雨にも当たっていません)
国内で屋外放置された個体の場合、1ヶ月程度でも
赤錆だらけで汚い事になってしまいます。
(錆は表面だけですが)

日本の風土は古い物に厳しいと改めて感じますね。
家も車も自転車も、古い物は放っておけばすぐに土に還ろうとします。
古い物が残っている場合、歴代オーナーの努力あっての賜なんですね。
ヴィンテージのオーナーになるということは、歴代オーナーの意思を継ぐという
ことでもあります。大事にしたいですね。

洗浄したベアリング類。これでも40年以上前の物です。
グリスアップすれば回転も滑らか!


このRegnano、塗装が剥がれた箇所が何カ所かありまして、
錆が浮いて小汚いので塗装の修復ですね。
梅雨時にやる作業じゃないなぁ...

作業が完了しましたらまた記事にしたいと思います。
乞うご期待!

2017年7月2日日曜日

ロード用完組ホイールをクロスバイクで使う方法

こんばんは。バイクカフェ カイエンドーです。
今日はタイトル通りの内容です。

シマノの安価で高性能なロード用完組ホイールですが、
多くのクロスバイクではリアOLD135mmのためそのまま使うことができません。
そこで一工夫が必要になります。
フロントはOLD100mmなのでそのまま使えます。

ここを換えます
リアのハブシャフトと、反フリー側のスペーサーを交換して
135mmのリアエンドに入るようにします。
なお、左右に2.5mmずつのスペーサーを噛ませる方法もありますが、
チェーンラインが2.5mmもずれるのでおすすめできません。

1. ハブシャフトを分解します。


上のグリスまみれのシャフトが元々のもの、
下のシャフトがMTB用の長いシャフトです。これを使います。

2. シャフトとスペーサーを組み付けてベアリングの玉当たりを調整します。


スペーサーを入れた状態です。
シャフトの飛び出し量は左右等しく5.5mmです。

さてここで賢明な読者諸兄はお気づきになられたと思いますが、
このままではホイールのセンターが5mmもフリー側に寄ることになります。


センタリングゲージを当てるとこの通り
シャフト飛び出し量は5.5mmにしていますので、
きっちり5mmずれています。
白いのはフリーボディのカバーです。(新品ですので)

3. ホイールのセンタリング

振れ取り台はユニオールの安い奴ですが
他はパークツール使ってますよーという謎アピール

振取り台に載せて2.5mmだけ反フリー側にリムを寄せます。
ほとんどのホイールでスポークテンションが許容範囲内に収まりますが、
より正確にする場合や、本来の正式(?)な方法では
スポーク長の計算から行い、新しくホイールを組み上げることになります。
めんどくさいし新しいスポークと組上げ工賃のお金もかかるので、
ほとんどの場合には今回の方法で大丈夫です。

ホイールのセンタリングができたら振れを取って完成です。
シマノのホイールは精度が良いので正確に作業すればほとんど振れは出ませんね。
スポークテンションも許容範囲内です。


というわけで完成したシマノ WH-RS21
安くて高性能と評判の様ですがディスコンらしいですね。
後継機種はあるんでしょうか?謎です。

ところでなんでリアのOLDは130mmと135mmの違いがあるのかですが、
単純にMTB用は強度が欲しいため135mmになっていまして、
その辺の詳細はまた次回にしたいと思います。

なお今回の作業工賃ですが、シャフト交換・ベアリング調整 ¥1,500
ホイールセンタリング ¥1,500になりますが、
同時の作業でしたら¥2,500となっております。
持ち込みも大歓迎でございます。
ご用命お待ちしております。