前から気になっていたのがBreezer RADARなんですが、ついに2019年モデルを店長用に組みました。
ただのアドベンチャーバイクではなく、かなり万能な雰囲気がジオメトリ表から感じられていたので個人的にほしいと思っていた一台でした。
今回は、「オンロードを50km走って林道とトレイルを10km探索し、山のてっぺんでダニエルしてオンロードを50km走って家に帰る」が組上げのコンセプトです。
平地の巡航は30-35km/h、林道は軽くこなしシングルトラックもがんばる、さらにトライアル的な遊びもしたいという無茶ぶりです。
ぱっと見た感じではディスク仕様のクロスバイクにしか見えないのですが、鋭い人はまさかの点に気づいたかと思います。
よくご覧ください。まさかの前後異径です。
前29インチ、リア27.5インチです。
これによってBBドロップが約10mm上がり66mm程度、ヘッド角度が1-1.5度寝て68度程度になり、現代のトレイル系MTBに近いジオメトリが獲られます。
チェーンステーの長さはどうしようもないとしても、特に低すぎるBB位置はトライアルのフロントリフト系動作に致命的になります。
また、元々長めのヘッドチューブのため、27.5インチで100mmストローク程度のスタックがあることとヘッド角度が寝たため、現代MTBの標準的なハンドル周りのポジションが得られ(たに違いない)ました。
贅沢なヘッド周り、バーとステムはやはりRACEFACE!
RACEFACE Atlas 1.25 ライザーバー ¥8,700(税別)
RACEFACE Atlas ステム ¥9,500(税別)
Atlasシリーズはお値段も手ごろですが名前が良いですね。ギリシャ神話の神の名前ですが地図でもあります。アドベンチャーバイクに持ってこいです。なおヘッドはCane Creekです。
Cane Creek 40. EC34 ¥8,580(税別)
コラムが長すぎますが将来的にポジションを変える可能性がないわけではないので切りません。良いスチールフレームは長寿命なので10年20年後を考えておいて損はないでしょう。
リアホイールには古いOLD135mmのディスクハブを使いました。リムは安価で頑丈なアラヤDM650です。
RADARのフレームは、流通数の多いOLD135mmリアハブを使えるのが利点でもあるとされていますので、古いディスクハブを再利用しました。使ってないディスクハブが家に転がっている古株のMTB乗りにはありがたい仕様と言えます。
スポークにはSapim CX-RAYを使っています。これは、ブレードスポークを使うことでホイールのねじり剛性を上げるのが目的です。
ダニエルをはじめとしたトライアルの動作では、リアがディスクブレーキの場合にはホイールのねじり剛性が低いとロック時にホイールのたわみが出て動作に影響します。(別にトライアル競技ではないので気にする必要はないといえばないんですけど!店長のスキルが歳とともに低下しているので)
ブレードスポークを使うことで高いねじり剛性が得られます。同時に加速性も良くなります。エアロ効果?なにそれうまいの?
タイヤは定番の万能タイヤ、パナレーサー グラベルキングです。当店ではほとんどのサイズが¥4,400税別です。がんばっております。
フロントホイールには触れていませんが、家に転がっていたシマノM600ハブとアラヤDS700とDTの黒スポークで組みました。普通です。
ペダルはCrank Brothers ダブルショット1(¥8,000税別)です。
片面ビンディング片面フラットなのでトライアルごっこもしやすい。
ざっくり見るとこんなところです。ドライブトレインは触っていません。RADAR CAFEのままDeore 1X10です。
散々無茶苦茶な構成にしておいて移転作業でほとんど乗ってないんですけど、ひょっとすると来年には普通のドロップバーに戻っているかもしれません。新たな黒歴史がまた1ページ...
ところでこの無茶苦茶なコンセプト、昔々某アラヤ社が提唱したツーリングトライアルなんですよね。マディフォックス マルチトレールという無茶苦茶、アラヤさん覚えていらっしゃいますでしょうか?
バッシュガード付きのSTXトリプルクランク、いまだに謎です。あれ取っとけば良かった。
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